行政書士が教える運送業の顧問活用術

　運送業を営む零細企業の多くが抱える共通の悩みがあります。それは、「日々の業務に追われ、事務作業や法令対応に手が回らない」という現実です。車両が５台、運転者が社長を含めて５名といった規模の会社では、社長自らが許認可手続きや運行管理、さらには労務管理までを一手に引き受けているケースも少なくありません。

　しかし、法改正への対応が遅れたり、巡回指導対応に不備があったりすると、監査対象となって営業停止や罰則といったリスクが生じます。そんな状況を改善し、経営を安定させるための最適な手段が、行政書士を顧問として活用することです。この記事では、零細運送企業に顧問行政書士が必要な理由とその具体的なメリットを解説します。

　運送業を取り巻く法規制は年々厳しくなっており、事業所や車両に関する許認可の更新、労務管理に関する届出などが求められます。こうした手続きには専門知識が必要であり、適切に対応しなければ罰則を受ける可能性があります。しかし、現場の運営や営業に追われる零細企業の社長にとって、これらを正確に対応する時間を確保するのは非常に困難です。

　例えば、過労運転による労務トラブルや、行政監査への対応が求められる場面において、法的知識や経験がなければ適切な対処ができません。不備が発覚した場合、行政指導や罰金だけでなく、企業イメージの低下にも繋がります。事前に専門家を顧問として迎えることで、こうしたトラブルを未然に防げます。

　運送業の利益率を上げるには、効率的な運行管理や適正な労務管理が欠かせません。しかし、これらを実現するための具体策を導き出すには、業界に精通した専門家のサポートが必要です。

１．法的トラブルを回避

　行政書士を顧問に持つことで、法令遵守に関する指導を受けられ、違反リスクを大幅に低減できます。また、監査時に適切な対応ができるため、罰金や営業停止といった最悪の事態を防ぐことが可能です。

２．業務効率化を実現

　労務管理や運行管理について、行政書士から具体的な改善提案を受けることで、業務の効率化が進みます。効率的な運営によって、限られたリソースで利益を最大化できます。

３．社長の負担を軽減し、本業に専念できる

　事務作業や手続きに費やしていた時間を本業に充てることで、営業活動や従業員管理に集中できるようになります。これにより、企業の成長が期待できます。

　行政書士を選ぶときは、単に「地域密着型だから安心」という理由だけで決めてしまうのは避けるべきです。現代の運送業が直面する複雑な課題に対応するためには、以下のような条件を満たした行政書士が理想的です。

• 運送事業サポートの専門知識があること

​　運送事業者のサポートをする行政書士であれば、運行管理者資格を持っていることは最低条件です。運送業の現場や規制に精通しているため、実践的で信頼できるアドバイスを受けられます。​

• ​民間企業での経験があること​

​　民間の会社で総務・人事・労務・経理・財務といった幅広い職種を経験している行政書士であれば、単なる業務代行の枠を超えた幅広いサポートを受けられ、経営全般の課題にも対応可能です。

• 社長の多岐にわたる相談に応じられること

​　マルチなスキルを持つ行政書士であれば、運行管理や許認可手続きだけでなく、経営改善、コスト削減、人事トラブルなどにも対応できます。一人で多岐にわたるサポートを受けられるため、零細企業の強力なパートナーになります。​

　初回はご訪問させていただきまして、事業者様の現況や顧問業務導入の経緯など、お話を聞かせていただきたいと思います。そこで、今後の顧問業務の内容・進め方や訪問頻度等をお打合せの上決めさせていただければと思います。

　顧問業務の開始後は、事業者様のご都合に合わせて、お電話・メール・ＳＮＳでのご相談を申し受けております。様々な連絡手段からのご相談に対応いたしております。

　運送事業関連業務や関係法令に関することだけではなく、例えば、人の採用を検討したいが求人媒体は何が良いか？銀行から借入を検討したいが具体的にどうしたらよいか？など、様々なことをご相談いただいて構いません。私以外の専門的知識が必要となる場合は、繋がりのある人脈からふさわしい方のご紹介も可能です。

　上記は参考料金です。当事務所の顧問サービスの料金は、事業者様のご要望とお打合せ等内容に基づいて、最終的には決めさせていただくこととしています。また、業務内容によって半年毎・1年毎に見直しを行うこともあり、顧問料の引き下げの検討も行っております。

　「こんな場合はどう？」といったご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。